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目次
越後北前船銘菓「舟づと」
北前船ってなに?
北前船とは、江戸時代から明治20年代頃にかけて日本海運で活躍した買積みの北国廻船の名称です。簡単に言うと積荷を各地で売買する商船です。
商船が行き交う日本海側の航路は、北は北海道から瀬戸内海を経由して南の大阪までを繋ぐ最大の輸送ルートでした。
そして北陸から来た商船のことを関西の人が北前船と呼んでいたようです。
当時の新潟湊は年貢米の積み出し港として、また各国の産物の交易拠点として大いに賑わっていました。
入船数が最も多かった1697年では約40カ国、3500隻に上り、北前船最大の寄港地といわれるようになりました。
そんな北前船の日本遺産認定、新潟港開港150年、黒埼茶豆GI認定を祝し、越後北前船銘菓「舟づと」と名付けられたお饅頭が発売されました。
一体どんなお饅頭なのでしょうか?
発売のきっかけとなりました北前船の日本遺産認定や新潟港開港150年、黒埼茶豆GI認定と合わせてご紹介したいと思います。
新潟にも入港していた北前船が日本遺産に認定!
日本遺産ってなに?
世界遺産、有形文化財…という言葉はよく耳にしますが、日本遺産はあまり聞き覚えがない方も多いと思います。
それもそのはず。日本遺産の登録は2015年から始まったまだ新しい制度なのです。
毎年文化庁が認定しており、2017年4月時点で認定数が54件になりました。
日本遺産の認定対象は、国の文化・伝統を語るストーリーです。
そのストーリーを語る上で欠かせない魅力溢れる文化財群を、有形・無形問わず地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内だけでなく海外へも積極的に発信していくことにより地域の活性化を目的としています。
認定されるとどうなるの?
日本遺産に認定されると、認定された当該地域の国内外における認知度が高まります。
地域住民のアイデンティティの再確認、地域のブランド化など、地方創生に大きな役割を果たすことができます。
日本遺産について詳しくはこちらから文化庁日本遺産HP
新潟では昨年の2016年「何だコレは!信濃川流域の火焔型土器と雪国の文化」が選ばれ、
2017年の今年は「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」として※登録認定に申請。
そして2017年4月28日。見事日本遺産として新潟県2件目の認定となりました。
実に喜ばしいことですね!
ちなみにこの日本遺産には山形、青森、秋田、新潟、石川、福井、北海道の共同申請により認定されました。
11件が構成文化財になった!
今回の認定に伴い、新潟市からは北前船にゆかりのある金刀比羅神社奉納模型和船など、11件が構成文化財に選ばれました。
構成文化財11件がこちら↓
・日和山
・旧齋藤家別邸
・燕喜館
・旧小澤家住宅
・日本舞踊市山流(古町芸妓)
・湊稲荷神社・願掛け高麗犬
・新潟まつり(湊祭・住吉祭)
・新潟奉行川村修就関係資料(新潟市歴史博物館)
・大船絵馬(白山神社)
・金刀比羅神社難船彫刻絵馬
・金刀比羅神社奉納模型和船
どれも新潟市が誇るものばかりです!
一つ一つご紹介したいところですが、今回は銘菓がメインなので割愛しますね。
そのほかにも長岡市からは「寺泊の集落」「聖徳寺庭園」「白山媛神社船絵馬」が選ばれています。
また、佐渡国小木民俗博物館には実寸大で復元された千石船(北前船は同じ構造)「白山丸」がありますので、機会がありましたらこちらも一度は見てみたいですね!
新潟開港150年!
そして北前船で栄えた新潟湊はその後、新潟港として開港し、今年で150周年を迎えます。
Wでおめでたい年となりました。
開港までの歴史もかなりドラマチックだったんですよ!
新潟港開港までの道のり
1854年江戸時代。幕府は鎖国を廃止し日米和親条約を結び下田と函館を開港しました。
翌1858年にはアメリカ、オランダ、イギリス、フランス、ロシアと修好通商条約を締結。
新潟は神奈川、函館、長崎、兵庫と共に開港5港に指定されました。
新潟港については外国から難色が出ていましたが、幕府は交渉を続け…
1867年。佐渡両津湾の夷港を補助港とすることを条件に開港が決定したのです。
それが今から150年前。
しかーし!翌年幕藩体制が崩壊!!
幕府は1868年1月、戊辰戦争に突入し新政府軍により7月には新潟も陥落します。
明治維新ってヤツです!!
そんな激動の時代を乗り越え、新潟港は1869年にようやく開港しました。
黒埼茶豆GI認定
前述した通り、北前船の日本遺産認定が2017年4月28日。
その七日前の4月21日は黒埼茶豆が地理的表示(GI)保護制度に登録されるというニュースにも新潟県民は湧きましたね!!
新潟県民が愛してやまない黒埼茶豆が国に認められ知的財産として保護されたんですもの!!
黒埼茶豆GI認定について詳しくはこちら県内第1号「くろさき茶豆」GI登録へ
船づとを実際に食べてみた!
ここまで少々話が長くなってしまいましたが、北前船の日本遺産認定、新潟港開港150年、黒埼茶豆GI認定を祝した新しい新潟銘菓が「舟づと」なのです!
製造するのは「美豆伎庵 金巻屋」
舟づとを製造しているのは新潟市上古町にあります美豆伎庵 金巻屋(みずきあん かねまきや)
創業明治4年。145年の歴史ある新潟の老舗和菓子店です。
舟づとという名前ですが、「づと(つと)」というのは旅の土産という意味があります。つまり「舟土産」ということですね!
名前も北前船にちなんでいるようです。
包装を開けると一口サイズのお饅頭が5つ入っていました。
その一つ一つには舟の焼印がついています。
使用しているのは新潟の米粉、エゴマ、枝豆!
お饅頭の皮に使用しているのは新潟の米粉。言わずと知れた新潟の名産ですね。そして表面に見える細かい粒がエゴマです。
新潟のエゴマってまだあまり有名ではないかもしれませんが、阿賀野町ではエゴマの特産化に向けて力を入れていますし、五泉市の川上農園ではエゴマ油の他に生キャラメルやクッキー、アイスなどエゴマ商品を販売しています。
また、エゴマを味わえる農家カフェ木の香(きのか)も人気!
【川上農園 カフェ木の香/五泉市】エゴマの葉っぱと米粉の麺で作ったパスタもっちもちで美味しいぃ~♪ http://t.co/mQjbxBan25 #新潟県 #観光 pic.twitter.com/4GzusTUpHA
— 「うまさぎっしり新潟」新潟県観光協会 (@umasaniigata) 2015年9月28日
エゴマには人の体内では合成されないオメガ3脂肪酸の一つであるαリノレン酸が多く含まれています。
エゴマで作ったエゴマ油にはαリノレン酸がオリーブ油の100倍含まれているとか!
αリノレン酸とは摂取後にDHAとEPAに変化し、皮膚の健康維持を助ける栄養素です。
その栄養素の高さと効果からエゴマは近年人気を集め、新潟でも今、注目の食材なんですよ!
新潟直送計画でも販売中
ちょっと話がそれました・・・すみません。
舟づとを割ってみると、お饅頭の中は枝豆あんがたっぷり!
枝豆の粒も見えますね!
では、パクッと一口で…
うん!枝豆の風味が優しく広がります。
全体がなめらかな口当たりで甘過ぎず食べやすい!
五つくらいペロっと食べれちゃいます。
お土産にピッタリ!
お饅頭のお味も良いですが、お土産におすすめだなって思ったのはこの包装!
手土産を持っていった際、先様がそれを別のお皿に移したり、切り分けたりする手間をかけてしまって、ちょっと申し訳なかったかな…って思う場面ありますよね。
でも、これなら籠に入っているのでこのまますぐに皆で食べることができますよ!
さいごに
皆様、いかがでしたか?
新潟の豊かな歴史文化と食文化をギュッと詰め込んだ舟づと。
新しい新潟の銘菓として、ちょっとした手土産や、新潟旅行のお土産として定番になりそうですね!
美豆伎庵 金巻屋
住所:新潟市中央区古町通り3-650
電話番号:025-222-0202
営業時間:9:00~18:00
定休日:なし
URL:金巻屋HP
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