※記事に記載されている店舗情報やプラン内容は変更されている場合があります。詳細については公式ホームページやお電話等でご確認ください。
目次
ブランド豚「夢味豚」の生ハム原木って知ってる?!
新潟県民は豚肉が好き!
「タレかつ」がソウルフードの新潟県は、豚肉の消費量が全国トップクラス!
需要あるところに生産あり、ということで新潟で生産されるブランド豚の数は多く『越後もち豚』『津南ポーク』『妻有ハーブ豚』『佐渡黒豚』『深雪餅豚』。。。など、数え出したら片手では足りません。
最近では、ヤスダヨーグルトのホエイを食べて育った新しいブランド豚『純白のビアンカ』なども注目を集めていますよね!
そして今回、豚肉好きの皆さまにご紹介するのが、新潟市のブランド豚『夢味豚(ムーミートン)』の生ハムです!
早くも大注目!夢味豚(ムーミートン)の生ハム原木!
夢味豚(ムーミートン)の生ハムと聞いて、まだピンとこない人も多いと思います。
生産が始まってまだ間もない夢味豚の生ハム。
しかし飲食業界では早くも注目されており、新潟の食を伝えるライブキッチンやレストランバスにも登場しています。
村上の神林ハムや佐渡のへんじんもっこなど、豚肉の加工品を作っているところはあるけれど、生ハムを作っているところってあまり聞いたことがない気がする。。。
ということで、生ハムを製造しているSHIRONE meet Labo.ROOTs(シロネミートラボルーツ)の工房へ行ってきました!
SHIRONE meet Labo.ROOTsの生ハム工房へ潜入
SHIRONE meet Labo.ROOTsの工房は、新潟市南区茨曽根にあります。
今回は、生ハムを製造している長沼健太さんに工房を案内して頂きました。
(写真左:長沼健太さん)
長沼さんは同じく新潟市南区にお店を構えるダイニングバーna_Gi(ナギ)のオーナーシェフでもあります。
幻の霜降り豚肉「夢味豚」とは?
生ハム作りに使用しているのは南区のブランド豚「夢味豚」。
南区内の養豚農家が生産した豚肉は「しろねポーク」と呼ばれているので、夢味豚もしろねポークには違いありませんが、特殊な製法の飼料を与えられて育ったしろねポークのことを「夢味豚」と呼んでいるそうです。
良質な霜降りが特徴で「幻の霜降り豚」と言われています。
美味しい秘密!リキッドフィーディングとは?
豚肉の美味しさは、豚の系統、飼料、飼育環境が衛生的か否かで違うそうです。
夢味豚を飼育する㈲キープクリーンは、新潟県が全国に先駆けて導入した「畜産安心ブランド生産農場」(食品の原材料生産から加工・販売・消費に至るまでの全過程についてすべてチェックする衛生管理システム)の認定農場です。
さらに同社ではリキッドフィーディングを取り入れ、独自に配合した飼料で夢味豚を飼育しています。
このリキッドフィーディングというのは食品を分解発酵させて液状にしたものを発酵飼料として豚に与える給餌方法のことで、ヨーロッパ各国の養豚経営において広まりをみせています。
日本国内での普及はまだ少ないのですが、キープクリーンはこのシステムをいち早く取り入れているのです。
では、なぜ液状の飼料を与えると良質な肉になるのか、その理由を㈲キープクリーンの小嶋さんに聞いてみました。
小嶋:トウモロコシなどを粉末にした飼料だと、豚が食べるときに粒子が飛散して豚の呼吸器官に入り、肺炎になることが多いんです。肺炎になってしまった豚は抗生剤を打って治療しなければなりませんが、液状であれば豚や働く人への影響が少なくなります。リキッドフィーディングを取り入れることにより、そういった治療をしない健康な豚を多く飼育することができるんです。
また、消化吸収が良いので豚の成長も良いですよ。
キープクリーンではお米を使用し、独自に配合した飼料を与えています。
美味しさを決める系統、飼料、飼育環境、全てが良質のブランド豚、それが夢味豚なのですね!
そのままでも十分に美味しいお肉だということが分かりましたが、夢味豚を生ハムに加工した時の特徴について、今度は長沼さんに聞いてみました。
長沼:他の生ハムと比べて脂身の融点が低いです。37℃程で溶けます。熟成させると25℃くらいになるので、とろけるような口当たりの生ハムになります。あと、お米を食べて育っているので脂が残らないのも特徴ですね。ウチの生ハムは塩味がやわらかいので、メロンよりル・レクチェや桃との相性が抜群にいいんです。
出典:shop.ng-life
精米小屋を再利用した工房
夢味豚のことがよく分かったところで、工房の中の熟成室を見学させて頂きました。
香ばしい生ハムの匂いが室内いっぱいに広がって、見ているだけでヨダレが。。。
こちらの工房は、もともと精米小屋だった建物を再利用。
お米の籾殻が出てくるところから、ハムの脂が落ちるようになっています。
南区のお米を食べて育った豚を、精米小屋で熟成させる。。。まさに米どころ新潟の生ハム!!
また、ベーコンやソーセージを燻製にする際のスモーカーは米蔵(冷蔵ストッカー)を使用!
工房のキッチンも見せて頂きました。
生ハム作りに込める長沼さんの想い
ー ところで、どうして長沼さんは生ハムを作ろうと思ったのですか?
長沼:元々独学で作っていて、お店で提供していました。それが美味しいと喜んでくれる人がたくさんいて、商業化しようということになり、構想から2年…地元の有志5人でルーツを立ち上げました。
ー 社名のルーツには何か意味があるのでしょうか?
長沼:ROOTs(ルーツ)は「根」「根源」という意味です。「白根」という地域名の由来は「(土地を)掘っても掘っても白い根っこが出てきたから…」などと言われることがあります。開墾に苦労した土地、というマイナスイメージもあるかもしれません。でも、自分たちはこの白根の地にプライドを持ち「根」を張っていこうと思って。
ー なるほど!ステキです!製造に関して特にこだわっているところはどんなところですか?
長沼:そうですね…血抜きには特に気を使い何度も丁寧に行っています。風味に関わりますので。
ー ぶっちゃけ、湿度の高い新潟で生ハム作りは適さないと聞いたことがあるのですが…
長沼:湿度の問題は管理さえしっかり行えば問題ないです。肉がどんな状態か、菌がどんな状態か…常にイメージしながら、じっくりと菌たちが働くのを待ちます。
ー 生ハムを作りながらお店もやられていて…しかもお店では自家栽培のお野菜を使用していると聞きました。ハムに畑にお店…大変ではないのですか?
長沼:ただただ美味しいものを作りたいっていうだけですかね。ウチの店で出している野菜は豚のたい肥を肥料として無農薬で栽培しています。この場所で全て循環させていけたらいいかなと。
愉快な仲間たちと一緒に楽しんでやっているので、大変ではないですよ!
ー 他にも今後やりたいことがあったら教えてください。
長沼:ゆくゆくは、直売所や移動販売、キッチンカーなどもやっていきたいですね。
南区にあります車屋さんの吉沢一孝社長も愉快な仲間の一人です。
長沼さんが構想する移動販売車やキッチンカーなどは、吉沢社長が全面的にバックアップしているとのこと。
長沼:あと、工房の前はとっても良い景色が広がっているんです。
そう言って、長沼さんは工房の外も案内してくれました。
長沼:絶好のローケーションでしょ?この場所で農家さんと飲食店さんを招いて、食べ方の提案をするようなイベントをやりたいですね!
目の前には弥彦、角田山が望める桃畑が広がっていました。
南区の広大な平野を、気持ちいい風が吹き抜けていきます。
その風は、生ハムにも届いているのでしょう。
だからきっと、長沼さんはこの場所で、生ハム作りをするのだと思いました。
SHIRONE meet Labo.ROOTs
住所:(事務所)新潟市南区大通黄金2-2-2/(工房)新潟市茨曽根5093
電話番号:025-378-0038
URL:Facebook
na_Gi
住所:新潟市南区白根2858
電話番号:025-373-1890
営業時間:18:00~24:00
定休日:火曜日
URL:Facebook
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